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2006年9月22日 (金)

キスのリアクション

ただ今公演中の
「プライベート・ライヴズ」では、
「キス」のト書きを、
かなりの数、書いた。

生まれて初めてこんなに書いた。
どんなキスかということまで、書いた。

「妖艶なキスをする」とか、
「情熱的なキスをする」とか、
「好きなところに好きなだけキスをする」とか、
「いい加減にしろよというくらいのキス」とか、
なんだかんだ、色々と、くどくしつこく書いた。

恋人たちが、いちゃいちゃしてるシーンを、
見てるのは好きだが、
自分で書くとなると話は別だ。

自分の妄想だの、
願望だの、
欲望だのが、
絶対に出る。

これは恥ずかしい。

しかし、書かない訳にはいかない。
キスの数が、元々多い芝居だ。
それに、
台本書く前の打ち合わせで、
「いちゃいちゃしまくりましょう」
ということになっていた。

もうヤケになって書いた。

演出の山田和也さんは、
消息筋によると、
「照れてしまって、
ラブシーンとかは、あまり濃厚にならない可能性もあります」
という、情報を、
風の噂に聞いたような気がする。

私も恥ずかしいが、
山田さんだけに任せてしまう訳にはいかない。
恥ずかしいことは、人任せにせず、
シェアすべきだ。

稽古場で、
「こんな風な感じでこんな風にキスする、
と思って書いたんですよ」
とか言ってたら、
久世さんに、
「それは完全に、飯島さんの願望だよね」
と言われた。

そうです。
自分の中にないものは書けません。
だからこそ、
恥ずかしいです。

消息筋の情報によれば、
「淡白かも」
という噂だった、
演出・山田和也さんも、
稽古になると、
かなりあからさまな、
けっこう恥ずかしい言い方で、
駄目出しとか指示をしていた。

とにかくいちゃいちゃしまくる、
という芝居なんだから、
そうなってしかるべきだ。

本番になって、
客席から、観客の一人になって観ていると、
お客様のリアクションが、
とても興味深いです。

円形劇場なので、
観察するつもりはなくても、
向かい側に座っているお客様の顔が、
どうしても見えてしまう。

比較的年齢が高い女性は、
「あらまあ」というように、
口をあんぐりとあけたままご覧になっていたり、
うっとりした顔でご覧下さっている方が、
けっこう多く、いらっしゃる。

とてもありがたい。
嬉しい。

ご夫婦で、いらしている場合は、
奥様は、凝視しているのに、
旦那様は、キスシーンになると、
いきなり下を向いてしまったりなさる。

お気持ちはよく判ります。

で、
若い人で一番多いのは、

無表情

です。

照れるほど若くはないはずだが、
照れてらっしゃるのか、

あるいは、
円形劇場だから、
向かい側から自分の顔が見えているかもしれない、
という意識があって、
にやけてたりしたら、
恥ずかしいとお思いなのか、

日常的に彼氏や彼女とキスなんかしまくってるから、
別に舞台の上のキスなんか、
見てもなんとも思わないのか、

興味ないのか、

理由は判らないですが、

完全無表情、

が多いです。

自分が毎日キスしまくってても、
興味ないってことはないと思うけどなあ。
興味がないのだとしたら、
これは、少子化に拍車が掛かるというか、
人類存亡の危機だと思うが。

まあ、自分の若い時を思い出してみると、
ちょっと自意識が邪魔してるのかもしれないです。
で、フリーズしちゃって、
ヘタにリアクション取れないのかもしれないです。

それならそれで、嬉しいです。

そういう私は、完全に、
にやけた顔して、観ています。

「プライベート・ライヴズ」は、
24日、東京千秋楽です。

どんなキスシーンだか、
観てやってもいいとお思いの方、
是非、観てやってください。

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