仕込みが悪い
打ち合わせですね。
とにかく打ち合わせしてるんですね。
6時間超打ち合わせとかしてるんですね。
効率悪いんですね。
時間の無駄に近いですね。
喫茶店で打ち合わせしてたんですが、
お店の方が、
申し訳なさそうに、
「閉店させて頂きたいんですが・・・」
と私たちのテーブルにやってきて仰った。
一時過ぎてました・・・
無論、夜のな。
私は、
打ち合わせ長いのは、結構、大丈夫。
そして、
「どーゆー芝居を作るか」
ってとこからの打ち合わせが長いのは、
これはもう超長くて当然。
だから才能ねえんだからさ、
あとは、時間掛けて頭回すしかねえんだよ。
毎朝起きるごとに、
素晴らしいアイデアが、
1個ずつ浮かんだりしないかな。
しねえんだよ。
絞り出すしかねえんだよ。
だもんで、
馬鹿なりに頭回して、
長時間打ち合わせですよ。
けど、
関係ない人が聞いてたら、
打ち合わせとは思わないと思います。
ほぼ99%無駄話。
が、
その99%の無駄話から、
芝居ができるんだ。
そーゆーもんだ。
完璧に言い訳だが。
それは自分で知ってるが。
で、その99%無駄話打ち合わせしてる時に、
「え?
いーじまさんは、一目惚れってないんですか?」
と、驚かれた。
いや、ないっす。
てか、
え?あるの?
ふつーあるの?
あたしゃ、
そんなものはロミオとジュリエットくらいしか、
人類史上ないのかと思ってた。
だから、芝居になってるんだと思ってた。
「じゃあ、
会った途端とか、
好きだとかいいなとかまだ意識してない、
ふとした時に、
『この人とつきあうことになるだろーな』とか、
『結婚することになるだろーな』とか、
直感的に思ったりってこともないんでしょうね?」
きっぱりとないっす。
そんな話があるとよく聞くが、
そんな予感は、あったことがない。
ていうか、
大体、私は予感というものがほぼない。
「あ、これは、
締め切りには絶対に間に合わないな」
という悪い予感はよくあるが、
それは予感ではない。
すでにほぼ事実になってる状態が判明して、
嫌な気持ちになったというだけだ。
「この人と結婚するんじゃないかな」
という人と結婚したとかいう話は、
本当にあるかも知れないが、
後づけなんじゃないかと思ってる。
そーゆー予感がある人は、
結婚した人にもあったかもしれないが、
そのほかの結局は結婚しなかった人とかにも、
「この人と結婚するんじゃないか」
という予感がしょっちゅうしてて、
その中の一個が、
たまたま当たったんじゃないか、
くらいに、実は思ってる。
ただの予感もあまりないし、
恋の予感はさらにない。
「判りました」
何か判られてしまった。
何が判られてしまったんですか?
「いーじまさんは、
恋愛に恵まれない運命だとか、
彼氏ができない星の下に生まれたとか言いますが、
それは運とか星のせいじゃないです」
え?何のせいですか?
「自分のせいです。
彼氏ができたいと、本気で思ってないせいです」
いや、
それは常に本気で思ってます。
マジで、常時滅多やたらに思ってます。
「本気だとしたら、
準備が足りなすぎです。
態勢を整えていなさすぎです。
仕込みもしなくて、
本番があくわけがないでしょうが!!」
怒られちった・・・
「いいですか?
彼氏ができたいとか、
恋人が欲しいとか思うなら、
『私は今恋がしたいです』オーラを、
出し続けてないと駄目なんです!!
くわえて、
アンテナをしっかり張って、
『今彼女欲しいです』っていう男かどうか、
いついかなる時にもチェックし続けるんです。
で、そーゆー男がいて、
『あ、自分のことちょっといいなと思ってるな』
と少しでも思われる人を発見した場合は、
とにかく、
『こっちは態勢万全スタンバイOKです』オーラを、
ガーッと出すんです!!」
どーやったら、
オーラがガーッと出せるんすか?
てか、
それ、かなり、
体力いりそうなんすけど。
疲れそうなんすけど。
「本当に恋がしたいなら、
疲れるとかそーゆーことはないんです。
どんなに仕事が忙しいかろーが、
体力に余裕がなかろーが、
そーゆーもんは、
別腹です!!
つまりは、
いーじまさん、そっち方面、閉じてるんですよ!!
閉じてたら、誰も入ってこないんですよ!!」
お説教されちった・・・・
いや、
私、自分的には、
かなり頑張って開けてると思うんですけど。
「開けてるつもりだとしたら、
小さすぎます!!
それは、
装置に開ける覗き穴程度です!!
こっちからは様子が充分見えてても、
向こうからは穴自体が見えないんですよ!!
大体、
覗き穴から、入ってこられますか!!
ちゃんと出入りできるくらい広く作っとかないと、
誰も入ってこないんです!!
だから、
ちゃんと仕込みしないと、
上がれる舞台にはならないんですってば!!」
諭されちった・・・
確かに納得できなくもない。
なるほど、そうなのか。
って、
これが打ち合わせなのか。
打ち合わせじゃないぞ。
恋愛相談室だぞ。
有益だけど。
でもって、
せっかくバレンタインだったので、
チョコレート売り場に行ってみたら、
・・・・凄いことになってますね。
コンビニでさえも、
棚ひとつチョコになってるのは、
知ってたし、
デパートとかは、
広すぎだし混みすぎだし、
足を踏み入れるつもりは、
やっぱどーにもさらさらないが、
街のふつーのスイーツのお店も、
大変なことになってるんですね。
何が何で、
どれがどーだか、
さっぱり判らなくて、
めまいがしてくるぞ。
二人連れで入ってきた女性が、
「これは多すぎるし。
これは高すぎるし。
これは好みが分かれそうだし。
これがいいかも。
すみませ~ん!!
これ個別ラッピングしてもらえますかぁ~?」
義理チョコ買いだが、
てきぱきと買っていく。
これは・・・
今日という日は、
チョコひとつ買うにも、
プランがいるのだと気づいた。
何のために、
何をどう買えばいいのだ・・・
その時だ!!
私の目に飛び込んできたものがあった・・・
「これはあきらかに運命だ・・・・」
飛び込んできたのは、
ゴディバのミントスティックだ。
ミントだし、ビターだし、
私はすげえ好きだ。
買ったことないけどね。
「せっかくだからこれ買おう」
と思って、
値段を見たら、
1680円だよ!!
高ぇよ!!
ふざけんじゃねえよ!!
チョコだぞ!?
でも、いいな、ミントチョコ・・・
結果、アンデスのミントチョコ買っちゃいました。
で、
食いました。
今、後悔しているのは、
ミントスティックにしとけばよかった、
ってことです。
せっかく近所にあったのに・・・・
明らかに何かがまだ間違っているが、
バレンタインに、チョコ買ったってだけでも、
参加したことには意義があるってことで・・・
・・・ひとつ。
何がひとつなんだか、さっぱりだけどな。
| 固定リンク